3つに分けられる有料老人ホームの種類

同じ有料老人ホームでも、種類は3つに分けられる。それぞれの施設で提供されるサービスや入居者の状況が異なるため、その違いを知っておくと介護職が有料老人ホームで働く際も参考になるだろう。

介護付有料老人ホームは、文字通り介護サービスが充実していることが大きな特徴である。介護職員が24時間常駐しており、常にサポートを受けられる体制が整っている。日中は看護師の配置も義務付けられているため、緊急時にも迅速な対応が期待できる。身体介護(食事や排泄の介助など)や生活援助(掃除や洗濯など)といった幅広い介護サービスが提供されるため、介護が必要な状態の方でも安心して生活できる環境といえる。

住宅型有料老人ホームは、入居者の生活のサポートに重点を置いた有料老人ホームだ。基本的には介護サービスは提供されないが、掃除や洗濯などの生活援助サービスが充実している場合が多い。介護が必要になった場合は、外部の訪問介護事業者と契約して必要なサービスを個別に利用することになる。そのため、ある程度の自立した生活ができる方が利用しやすいタイプとの施設といえる。

健康型有料老人ホームは、自立した生活を送れる高齢者向けの有料老人ホームである。介護サービスは提供されず、基本的には自分のことは自分でできる方が入居の対象となる。入居後に介護が必要になった場合は、その施設では対応できないため、介護付きの施設への転居を検討する必要がある。この施設は、全国的に数が少ないのが現状だ。そのため、健康型有料老人ホームで働きたい介護職は希望する勤務地に開設されていない可能性もあり、選択肢が限られるだろう。